あなたは人間の欲求が5つの段階に分けられることを知っていますか?
今回は、人間の欲求を5つの段階で表した「マズローの欲求5段階説」についてまとめました!
人間にどんな欲求が存在するのか、知りたい人は是非参考にしてください。
マズローとは?
アブラハム・ハロルド・マズローは、「欲求の階層」、一般的に「マズローの欲求5段階説」と呼ばれる理論の提唱者です。
あなたも学校で一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?
「マズローの欲求5段階説で人間の欲求の段階についてまとめた人」だと理解すればOKです!
マズローの欲求5段階説について
マズローの欲求5段階説について紹介していきます。
1つ1つ下の欲求から見ていきましょう!
1、生理的欲求
「生理的欲求」は人を動機付けるもっとも根源的な欲求です。
酸素や食物、飲料の他、性や睡眠などは代表的です。
中でも、食に関する欲求は生命維持に関する欲求の中でも極めて重要。
極端に飢えている人は、他の欲求を棚上げにしても飢えをしのぎます。
この時、意識は完全に飢えに集中し、他の欲求はどこかへと押しやられてしまうでしょう。
一旦飢えがおさまると、高次の欲求が優位に立たされます。
2、安全の欲求
「安全の欲求」は、身の安全や身分の安定、他人への依存、保護された気持ち、不安・混乱からの自由、構造・秩序・法・制限を求める欲求などを指します。
危険を回避して、安全で安心した暮らしがしたいといった欲求ですね!
3、所属と愛の欲求
人は孤独や追放された状態、拒否されたよる辺のない状態、根なし草で生きている状態を続けることは困難です。
こうして家族や恋人、友達、同僚、サークル仲間などに目が向いて、共同体の一員に加わりたいと思うようになります。
また単に一員と加えられるだけでなく、周囲から愛情深く温かく迎えられたいとも思うでしょう。
つまり、人間は何かしらのコミュニティに参加して、人との繋がりを求めるといった欲求のことですね!
4、承認の欲求
承認欲求は2つ存在します。
1つ目は自己の自己に対する評価への欲求です。
これは強さや達成、熟達、能力への自信、独立と自由など、自己をより優れた存在と自認する、いわば自尊心とも言える欲求です。
つまり、「自分自身の能力を高めて成長したい!」のような欲求のことですね。
もう1つは、他者からの評価に関する欲求です。
こちらの欲求では、評判や信望、地位、名誉、栄達、優越、承認、注意、重視などが重要な対象になります。
承認の欲求が充足されると、自分は世の中で役に立つ存在だという強い感情が湧いてきます。
逆にこの欲求が妨害されると、焦燥感や劣等感、無力感などの感情が湧いてきます。
「モテたい!」や「お金を稼いでチヤホヤされたい!」といった欲求ですね。
5、自己実現の欲求
1〜4の欲求が満たされると、自己実現の欲求が現れます。
「自己実現」という言葉は、心理学者で脳科学者でもあったクルト・ゴールドシュタインが初めて作り出した言葉です。
自己実現とは人が潜在的に持っているものを開花させて、自分がなり得る全てのものになり切ること。
つまり、「自分にしかできないことを成し遂げたい!」や「自分らしく生きていきたい!」といった欲求のことを指します。
自己実現の欲求を超える「自己超越の欲求」について
人間の欲求は5つの段階があると紹介しました。
しかし、マズローは自己実現の欲求の上に、もう一段階の欲求があることを発表しています。
それが、「自己超越の欲求」です。
自己超越の欲求とは、「世界をより平和にしたい!」や「地球温暖化に貢献したい!」などエゴや見返りがなく、目的遂行のためや達成を純粋に求める領域のこと。
この欲求に達する人は、人口の2%程とされています。
スポーツでたまに聞く「ゾーンに入った」といったやつですね!
自己超越したら、どんな風になるのか気になります!
欠乏動機と成長動機について
「欠乏動機」と「成長動機」について紹介します!
「欠乏動機」とは、足りないと不満足が生じるもので、基本的に低次の欲求(生理的欲求、安全の欲求、所属と愛の欲求、承認の欲求)は、欠乏が欲求の動機になっています。
十分な食事を食べることができず、自分の身が安全でないと、人間はかなりのストレスを感じます。
つまり、足りないものを補おうとする動機のことですね!
そして、欠乏動機が満たされると次は「成長動機」は出てきます。
成長動機とは、成長そのものが目的となる欲求のことを指します。
自己実現欲求がこれにあたりますね。
自分自身を成長させ、理想の未来を実現することで、自己実現の欲求が満たされていくのです。
5つの階層は不動ではなく、人によって違いがある
人間の欲求は、5つの階層があることを紹介しました。
しかし、5つの階層は不動ではなく、人によって微妙な違いがあるのです。
最近では少ないかもしれませんが、家庭を顧みない猛烈に働くサラリーマンは商人の欲求の満足、すなわち組織での出世の方に価値を見出しているパターンもあります。
また、創造という行為が「三度の飯より好き」だと言う人もいます。
つまり、相対的に低次の満足を欠いているにも関わらず、自己実現の欲求に含まれる創造性を先に追求する人のこと。
画家のゴッホなどはまさに典型的でしょう。
なぜ現代の人は「やりたいことが分からない」と嘆くのか?
現代になって、「やりたいことが分からない」と嘆く若者が多いです。
なぜ現代の人は「やりたいことが分からない」と嘆くのでしょうか?
今の日本は昔の物がなかった日本と比べて、かなり豊かです。
つまり、現代の人は「生理的欲求」や「安全の欲求」、「所属と愛の欲求」、「承認の欲求」がある程度満たされている。
そして高次の欲求である「自己実現の欲求」が現れます。
自己実現の欲求は、「自分らしく生きていきたい!」といった欲求のことでしたよね。
自己実現の欲求が出て自分らしく生きたいと思うからこそ、「やりたいことってなんだろう?」と悩むのです。
もし食事も家もない状態で、自己実現の欲求は出てきません。
昔の人からしたら、「やりたいことが分からない」といったことは、かなり贅沢病なんでしょうね。
まとめ
以上が、マズローの5段階欲求説についてでした!
是非あなたが今、どこの欲求の段階にいるのか考えてみてください。
以下に参考文献を貼っておきますね。
もっと詳しく知りたい方は、読んでみてくださいませ。
参考文献:マズロー心理学入門